合衆国保護下、IBMで開発されたデータ暗号化規格。その研究は、規格開発のための研究が機密のままであったので批判された。聞きたいと思ったときに政府がだれの暗号でも破ることができるように、論理中にトラップドアを隠しているかもしれないという疑惑が浮上した。DESは、64ビットデータブロックの一連の非線形変換を行なうために56ビット鍵を使っている。それが数年前に最初導入されたときでさえ、充分に長い鍵がないことが批判された。56ビットでは、徹底的な総当たり攻撃に耐えることはできなかったのだ。今日、ハードウェアが高速化してコストも下がり、56ビット鍵なら一日以内でクラックできるような機械を作るのも可能になっている。そのような機械が本当に作られたかどうかはしらないが、実現可能だという事実は、DESの安全性を低める傾向にある。
Paul Leyland <pcl@ox.ac.uk>は、DESクラック機のようなものの作成費用についての情報を送ってくれたので感謝したい。
効率的なDESキー検索
Crypto 93で、Michael Wienerは上記のタイトルの論文を発表した。彼は、7時間で徹底的な検索をできるDES鍵検索エンジンを100万ドルで作る方法を示した。64ビットの平文と64ビットの暗号文の対応する一組から鍵を探すのに必要な時間は3.5時間である。
私が言える限りでは、100万ドル機なら数分かそこらで見つけることができる、と機械を見積もることができる。
機械はかなり信頼できる。誤差解析は、平均失敗確率が約270分の1であると示している。
論文の最後の文がものを言う。「この作業からいえば、多くのアプリケーションは三重暗号化モードを使うよう用心深くあるべきだ」
私は実のところ読みにくいFAXコピーしか持っていないから、それ以上詳細に聞かないでほしい。論文全体は私になかなか届かないのだ。
Paul C. Leyland <pcl@ox.ac.uk>
Laszlo Baranyi <laszlo@instrlab.kth.se> は、完全な論文はポストスクリプト形式で利用可能だという。