●GIGN 国家憲兵隊対テロ部隊(ジージェン)
Groupement D'Intervention De La Gendarmerie Nationale
●設置
1973年、パリのサウジアラビア大使館占拠事件をきっかけに11月編成。
GIGN1=北フランス担当 パリ郊外メゾーン・アルフォール
初代指揮官:プルートー中尉
GIGN4=南フランス担当 モーン・デ・マルサン
1975年 二つの司令部を統合。プルートー大尉の指揮。
●編成
79年までに指揮官2名・下士官40名編成。
突入部隊=3個部隊編成
各部隊
部隊指揮官
警察犬手
介入部隊5名×2
3個班のうち、1個班は常に24時間態勢。30分以内にフランス内外に展開可能。
84年に指揮官4名・下士官48名(4個部隊×12名)編成。
フィリップ・マスレン大尉
●任務
超凶悪犯罪者の護送、高官レベル要人警護、刑務所暴動への対処
犯罪者やテロリストに狙われる可能性のある超重要施設警備(原発など)
可能であれば射殺せずに敵を無力化することを選ぶ。
フランス国内での各種人質籠城事件に国家SWAT部隊として出動。
●選抜条件
国家憲兵隊での予備審査
部隊指揮官の面接(意欲・忠誠心・GIGN任務の実行能力)
1週間、100の選抜コース=持久力・敏捷性・射撃
8キロ持続走(40分以内)
50メートル競泳(15秒以内)
7メートルロープ登り(7秒以内)
ロープ降下能力
全般的な協調性
1対1で警察犬・GIGN格闘専門家に立ち向かう試練
潜水テスト
射撃=25メートルで70ポイント(拳銃)、200メートルで75ポイント(ライフル)
不意打ちテスト(忠誠感情がない者を排除する)
※通常、1名のみが正式な訓練に選抜される。
8カ月の実習期間=日頃の訓練内容と同じ
作戦実行部隊の知識
長距離、全力疾走、クロスカントリーなどの持久走
空手と柔道は寸止めなし、全力で。隊員の多くは黒帯。
格闘訓練=武装解除・即時捕獲要領
スキー・山岳訓練(バレージュの陸軍第11落下傘師団課程で学ぶ)
戦闘水泳隊員としての訓練
75キロのダミー人形を引きずっての遠泳
スキューバ、スキンダイビング(週4時間)
セーヌ川水底に飛び込み、大型遊覧船の下にとどまる訓練(忍耐力と度胸)
呼吸装置なしで水深18メートルの水底に飛び込み、文字板の問題を読んで回答。
潜水中の潜水艦に出入りすることが可能
空挺降下訓練(ポウのフランス降下学校)
年5回の空挺降下、最低1回は水面降下。
コマンド訓練
ロープ降下技術が得意
ロープ降下中の射撃、揺れを利用して窓から進入する振り子技術
ヘリ投入技術=1カ月に1回
地上、屋上、水中、ロープ降下、落下傘降下、吊り上げ回収要領
高速運転技術訓練(ル・マン)
精密射撃
リボルバーで距離25メートルまでの横移動標的に2秒以内で命中
25メートル先の6個の標的を5秒以内に失敗なしに排除
ライフル
距離200メートルで最低93点、隊員の多くは狙撃眼鏡なしで97点。
毎日2時間の射撃、夜間射撃も行う。
年間最低9000発のリボルバー射撃訓練、3000発以上のライフル射撃。
精神訓練
過去にGIGNが実施した作戦、心理学、仮想敵テロリストの組織方式の分析
●有名な出動事件
1976.2. ジプチ共和国通学バス乗っ取り事件
1978.1. クレーボー刑務所事件
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