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都市ゲリラ・ミニマニュアル(都市ゲリラ教程)
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射撃――都市ゲリラの必要条件 |
都市ゲリラの必要条件であり、行動し生きのびる基本的な条件は射撃である。都市ゲリラは上手に射撃する方法を知らなければならない。なぜなら、都市ゲリラの戦闘は的確な射撃技術から始まるからである。 通常の戦争では、戦闘は普通、射程の長い武器で行なわれるものである。その場合でも、しばしば敵と非常に接近して闘われることもある。都市ゲリラの場合はつねに後者の形態である。敵に発見されないために、先に発砲しなければならないし、的を外してはならない。弾薬をわずかしか持っていないため、弾丸を浪費することはできないのである。都市ゲリラは、各自それぞれ自分のことはすべて自分でしなければならない。都市ゲリラとは、そのような小グループの一員であるから、戦闘中に切れてしまった弾丸を、即座に補給することは不可能である。都市ゲリラは時間を無駄にせず一気に射撃できなければならない。 ここで強調しておきたい特別重要なことは、都市ゲリラは、弾丸がなくなるまで撃ちつづけてはならないということである。 敵はそのような場合、反撃をひかえ、ゲリラの弾薬が切れるのを待つだろう。そうすれば、弾薬が切れ、弾薬を補給する暇もなく敵の攻撃をうけ、その弾丸の雨にさらされ、捕まるか殺されるかである。都市ゲリラがしばしば武器を使用せずに敵と交戦しても、そこで驚くべき有効な手段をとることもできる。だが、ゲリラが射撃を知らずに戦闘に参加するような安易さは許されない。そして敵に出会った場合には、つねに動いていなければならない。一ヵ所にじっととどまっていることは、動かぬ標的と同じで非常に危険である。 都市ゲリラの生命は射撃、つまり武器を扱う能力と弾丸をかわす能力如何によって決まる。われわれが射撃という場合、狙撃も当然含まれる。射撃は都市ゲリラの反射的な運動になるまで練習しなければならない。 撃ち方と狙いのつけ方を学ぶために、都市ゲリラは、見よう見まねで標的を撃つ練習をすればよい。都市ゲリラは家族と公園で楽しみながらでも組織的に訓練しなければならない。 射撃と狙撃は都市ゲリラの空気であり水である。 完璧な射撃の技術を身につけたものは特別の任務をもった都市ゲリラとなる。個人行動には欠かせない自立の戦士、つまり狙撃兵である。狙撃兵は近距離・遠距離両方の撃ち方を知っており、それぞれに応じた武器を持っている。 |
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