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都市ゲリラ・ミニマニュアル(都市ゲリラ教程)
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ゲリラの安全 |
都市ゲリラは、絶えず発見されたり密告されたりする危険につきまとわれている。安全に関する重要な点は、うまく隠れ、自らを防衛することであり、われわれの居場所を警察に捜し出されないようにすることである。 われわれが突然出くわす主要な危険や都市ゲリラにとって始末の悪い敵は、われわれの組織に潜入してくるスパイや密告者である。 ワナにかかったスパイは死刑に処せられる。また逃亡者や警察への密告者も同様である。 もっとも安全な状態は、われわれの中枢機関に敵のスパイや密告者がいないことであり、直接間接を問わず、敵がわれわれの情報を入手できないことである。これを確保する基本的な方法は、警戒して厳格にゲリラの勧誘を行なうことである。 ゲリラ全員が互いに知り合うこと、あるいはあらゆることを知ることは許されない。各人はただ自分の任務について知っていれば十分である。この鉄則は、都市ゲリラの安全の上でも、初歩的な基本事項である。 われわれの闘いは、階級闘争であるかぎり、骨のおれる困難なものである。あらゆる敵対する階級間の闘争は"勝利か死か"の闘いである。 敵はわれわれの壊滅を目論んでいる以上、われわれを発見し、破壊するために容赦なく攻撃をかけてくる。だからわれわれの偉大なる武器は、敵から身を隠し奇襲を行なうことにある。 都市ゲリラにとって危険なことは、不注意に身分を明かしたり、階級的警戒心の欠如のために発見されたりすることである。ましてや、自分や同志の住所をいいふらしたり、しゃべりすぎたりすることは、許しがたい行為である。新聞の余白への書き入れ、破れた文書、行方不明になったカード、手折、ノート、その他のものは警察にとって恰好の手がかりとなり、彼らは決して見過さないだろう。 住所録や電話帳は破ってしまう必要があり、住所、電話番号などを控えたり、メモした紙を持ち歩いてはならない。また組織員の偽名と本名、経歴の報告書、地図、作戦計画表などを保存してはならない。洩れて都合の悪いことは、筆記してはならない。 こうしたルールを犯す都市ゲリラがあれば、違反を最初に発見した者が警告しなければならない。それにもかかわらず違反をくり返すようならば、彼の任務を剥奪しなければならない。 警察が都市周辺に包囲網をしき、ゲリラが比較的警察と接近しつつ頻繁に移動しなければならない時は、都市ゲリラは敵の行動に応じて安全を保つさまざまな方策を講じなければならない。 そのためには、敵の行動、すなわち警察がどのようにワナを張ったか、どの場所が監視されているかについての情報を毎日得る必要がある。これらの情報を得る基礎は、新聞に載っている警察関係の記事を毎日読むことである。 ゲリラの安全についてのもっとも重要な教訓は、いかなる状況の下にあっても、組織の安全対策、組織規律を乱す徴候を決して表面に出さないことである。 ゲリラの安全は、捕虜にされた場合でも、原則的に貫徹しなければならない。逮捕されたゲリラは、組織を危険にさらすと思われるものはなに一つしゃべってはならない。加えて、他の同志が逮捕されたり、住居や隠れ場所が発見されたり、武器・弾薬の損失を招いたりする恐れのあることもしゃべってはならない。 |
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