叛乱オンライン
HOME > Terrorist

世界のテロ組織と対テロ組織
Terrorist & Counter-Terrorism

 

オサマ・ビン・ラディン情報

Osama (Usama) bin Ladin(Laden)
 

オサマ・ビン・ラディンが合衆国ならびにその同盟国に対するテロ作戦を指導していることによる脅威に関するレポートの要約/レビュー。98年2月23日〜98年6月16日(2月の「ファトワ」原文を含む)

元レポート――ファトワ(FATWA)「あらゆるところのアメリカ人を殺せ」

サウジ・アラビア:ビン・ラディンその他がどこにいるアメリカ人をも殺せというファトワに署名Binladin.gif (20600 bytes)

アラビア語ロンドン紙 Al-Quds al-'Arabi ――98年2月23日1面

「ビン・ラディン、アル・ザワヒリ、リーファイ・タハは、イラク打撃への脅威への報復として、『どこにいるアメリカ人をも殺害せよ』というファトワを発行した。サダムとアナンの会合は同意、ワシントンには細部に条件をつけよの声」

ロンドン、アンマン、ワシントン、 Al-Quds al- 'Arabi――[アナンとサダム会談で合意に達したという報道は省略〕別のレベルで、合衆国のイラクへの攻撃への報復として、多くの原理主義者集団指導者たちが発行したファトワの中で「軍民ともにアメリカ人を殺害せよ」との生命を発表していた。

ファトワの文章――Al-Quds al-'Arabiへファクスされた声明に含まれ、シャイク・ウサマー・ビン・ムハンマド・ビン・ラディン(Shaykh Usamah Bin-Muhammad Bin-Ladin、突出したサウジアラビアの反対者)、エジプトのジハード・グループのアミールであるアイマン・アル・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)、エジプトのイスラム集団のリーダーであるアブー・ヤシル・リーファイ・アフマド・タハ(Abu-Yasir Rifa'i Ahmad Taha)、ジャミアト・ウル・ウレマ・エ・パキスタン(Jamiat-ul-Ulema-e-Pakistan)の書記であるシャイク・ミル・ハムザー(Shaykh Mir Hamzah)、バングラデシュのジハード運動のアミールであるファズルール・ラーマン(Fazlul Rahman)の署名がある――には、次のように書かれている。軍民ともにアメリカ人とその同盟者を殺害するという決定は、それが可能な国で行なうことのできるすべてのイスラム教徒にとっての個人的な義務 [fard 'ayn] である。アル・アクサ・モスク(al-Aqsa Mosque)と聖なるモスク[メッカ]を彼らの支配から開放するために。そして、うち負かされていかなるイスラム教徒をも脅かすことができないように、彼らの軍勢をイスラムのすべての土地から排除するために。これは、全能の神の言葉に沿ったものである。「そして、異教徒があなた方すべてと戦うのと同様に、異教徒すべてと戦え」。

アメリカの軍民ともに殺害する呼びかけを正当化して、この声明文は、「合衆国の侵略は、イスラム教徒の軍人ではなく民間人に影響している」と述べている。

[Al-Quds al-'Arabiはファトワの本文を別のページに掲載している]

 

アメリカ人に対する聖戦を促すファトワーのサウジアラビア文書全文。ロンドンのアラビア語紙 Al-Quds al-'Arabi ――98年2月23日第3面

「ユダヤ人と十字軍に対するジハードを促す世界イスラム戦線の声明の本文」――Al-Quds al-'Arabiヘッドライン;第1面の雉で、Al-Quds al-'Arabiは、この声明は「Al-Quds al'Arabiにファクスされ、シャイク・ウサマー・ビン・ムハンマド・ビン・ラディン(Shaykh Usamah Bin-Muhammad Bin-Ladin、突出したサウジアラビアの反対者)、エジプトのジハード・グループのアミールであるアイマン・アル・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)、エジプトのイスラム集団のリーダーであるアブー・ヤシル・リーファイ・アフマド・タハ(Abu-Yasir Rifa'i Ahmad Taha)、ジャミアト・ウル・ウレマ・エ・パキスタン(Jamiat-ul-Ulema-e-Pakistan)の書記であるシャイク・ミル・ハムザー(Shaykh Mir Hamzah)、バングラデシュのジハード運動のアミールであるファズルール・ラーマン(Fazlul Rahman)の署名がある」と書いた。


神を称えよ。聖なる書を明らかにし、雲を操り、派閥をうち破り、その書においてこのように述べられた方を。「しかし、禁じられた数か月が過ぎ去ったとき、異教徒を見つけたらどこでも戦って殺害し、とらえ、包囲し、(戦争の)あらゆる計略に彼らがはまるのを待て」。そして、われらの預言者、ムハンマド・ビン・アブダラーに平安あれ。彼はこう述べた。「神のみを崇拝することを確かにするために、私は手に剣を与えられた。私の暮らしを槍のもとに置き、私の命令に背く者たちに恥と軽蔑を与えた神を」。アラビア半島は決して――神がそこを平らにし、砂漠を創造し、海で取り巻いたために――現在、イナゴのように広がり、富を消費し、大規模農場を破壊している十字軍のようないかなる軍によっても襲撃されたことがなかった。このすべては、国々が皿を取り合う争いのようにイスラム教徒を攻撃するときに起こったことだ。深刻な状況と支援不足を考慮して、我々と諸君は現在の出来事を論じなければならず、我々はどのように事態を解決するかについてすべて合意すべきである。

誰もが知っている3つの事実について、だれも論じない。誰もがそれを思い出すように、それをリストしよう。

第1に、7年以上、合衆国は最も神聖な土地アラビア半島にあるイスラムの領土を占領し、富を略奪し、支配者に命令を下し、民をはずかしめ、隣人にテロを行ない、半島内の基地を、隣接するイスラム教徒への戦闘に向けられる槍の穂先に変えている。

占領の事実についていくつかの国民が論じていたなら、今、半島のすべての人はそれを認めたことだろう。

この最もよい証拠は、イラク国民に対してアメリカ人が継続している侵略である。アメリカは半島を長距離飛行中継点として用いているが、それはすべての支配者がその領土をこんな目的で使われることに反対しているにもかかわらずである。支配者たちは無力だ。第2に、十字軍・シオニスト同盟によって、大いなる荒廃がイラク国民に加えられたにもかかわらず、またひじょうに多くの国民が数百万人以上殺害されたにもかかわらず……これらにもかかわらず、残忍な戦争あるいは破砕と荒廃のあとで押しつけられた長期の封鎖にも満足することがないかのように、アメリカ人は再び恐ろしい大量虐殺を繰り返そうとしているのである。

したがって現在、この国民に残されているものを全滅させ、イスラムの隣人を辱めるために、彼らはここにやってきたのだ。

第3に、もしこれらの戦争の背後にあるアメリカの目的が宗教的・経済的なものであるなら、その目的は、ユダヤのケチな国家を助け、エルサレム占領とイスラム教徒殺害から注意をそらすことにもある。

この最もよい証拠は、隣接アラブ国家で最強のイラクを彼らが破壊しようと熱望していること、この地域のイラク、サウジアラビア、エジプト、スーダンのようなすべての国家を、ペラペラの小国家状態に粉砕しようという努力、そして、諸国の不和と弱体化を煽って、イスラエルの生き残りと半島の冷酷な十字軍占領の継続を図っているということである。

アメリカによるこれらの犯罪と罪のすべては、神、神の使徒、イスラム教徒に対する明白な宣戦布告である。さらに、敵がイスラム教国を破壊するならば、ジハードは個人の義務であることを、イスラムの歴史を通じてulemaは満場一致で同意してきた。これはイマーム(導師)・ビン・カダマー(Imam Bin-Qadamah)の「アル・ムグニ(Al-Mughni)」、イマーム・アル・キサイ(Imam al-Kisa'i)の「アル・バダイ(Al-Bada'i)」、アル・クルトゥビ(al-Qurtubi)の注釈、アル・イスラーム(al-Islam)のシャイク(shaykh)の著書[これ以上特定されていない]で明らかにされている。ここでシャイクはこう述べている。「軍事的戦闘については、神聖さと宗教を防御することを目的とし、[ulemaで]同意されているとおり、義務である。宗教と生命へ攻撃する敵を追い返すこと以上に神聖な信仰はない」

この土台に基づいて、そして神の命令にしたがって、我々は以下のファトワをすべてのイスラム教徒に配布する。

アメリカ人とその同盟者を――軍民ともに――殺害するという決定は、それが可能な国で行なうことのできるすべてのイスラム教徒にとっての個人的な義務である。アル・アクサ・モスク(al-Aqsa Mosque)と聖なるモスク[メッカ]を彼らの支配から開放するために。そして、うち負かされていかなるイスラム教徒をも脅かすことができないように、彼らの軍勢をイスラムのすべての土地から排除するために。これは、全能の神の言葉に沿ったものである。「そして、異教徒があなた方すべてと戦うのと同様に、異教徒すべてと戦え」、そして「騒動も抑圧もなくなり、正義と神への信仰が勝利するまで戦え」。

これは、次の全能の神の言葉への追加である。「そして、神のために、そして弱いがために虐げられ圧迫された女・子供のために戦おうではないか。弱者たちは叫んでいる。『わが神よ、この町からわたしたちを救ってください。そこの人々は抑圧者です。そして、助けてくれる人をどうかお遣わしください!』」

我々は――神の助けとともに――神を信じてその報いを求めるすべてのイスラム教徒に、神の命令に従って、見つけたならばいつでもどこでもアメリカ人を殺害し、財産を奪うよう呼びかける。また、イスラム教徒のulema、指導者、若者、軍人に、悪魔のアメリカ合衆国部隊および彼らと同盟する悪魔の支援者への急襲に着手し、教訓を学ぶように連中の背後にいる者たちにとって代わるように呼びかける。

全能の神はおっしゃった。「ああ、汝、信ずる者よ、汝に生命を与えることに対して召喚されたときには、神とその使徒への返答をなせ。そして、神は人と人の心の間にやってくること、汝らすべてを集めたものは神であることを知れ」

全能の神はこのようにもおっしゃった。「ああ、汝、信ずる者よ、汝が神のために進むよう求められたとき、汝が地上にそれほどまでに固執することは、何の意味があろうか! この世界での生命のほうが、来世よりも大事なのか? しかし、来世と比べれば、この人生の喜びは小さい。汝が進まない限り、神は汝を悲惨な刑罰によって罰し、他の者を代わりに据える。しかし、汝は神を少しも傷つけることはできない。神は万物を超える力を有しているからだ」。

全能の神はこのようにもおっしゃった。「怯えるな、絶望に陥るな。汝が信仰に忠実ならば、必ずや勝利を得ることができるからだ」

 

ファトワ(fatwa)という語についての編注:これは審判を意味する

ビン・ラディン氏は、宣言の中で何度か「ファトワ」という言葉を使っている。彼はすでにこのファトワを使って、アメリカとその同盟に対する彼の「聖戦」すなわち「ジハード」を正当化している。

「ウスル・アルフィク(Usul al-fiqh=法律学の原則)」と呼ばれるイスラム科学によれば、ファトワはこれら4つの条件が満たされているときに拘束力を持つ。

1)適切な法的証拠と併記され、コーランの詩句とハディトから引用されている。2)適切な知識と誠実な心を持つ人物(または評議会)によって発行されている。3)個人の日和見主義がなく、政治的隷属に依存しない。4)現在の世界の必要性に合致している。

 

ERRI DAILY INTELLIGENCE REPORT-ERRI Risk Assessment Servicesからの引用――1998年6月11日火曜日、Vol.4-162

リード・フォーカス

オサマ・ビン・ラディンがアメリカのテレビで合衆国を脅迫

By Steve Macko, ERRI Risk Analyst

ワシントン(EmergencyNet News)――サウジアラビアと合衆国当局によって少なくとも2件の爆破事件で指名手配されているテロリスト財政家が、アメリカのネットワークテレビに水曜日に出演し、合衆国軍に対して自分をとらえてみろと挑戦した。ABCニュースの「今夜の世界のニュース」と、さらに「ナイトライン」に登場したオサマ・ビン・ラディンは、アフガニスタンのどこかにある重装備兵舎といわれるところから語った。それは国のないサウジアラビア人とその追従者の亡命地として与えられたものである。

やせた髭のビン・ラディンは、明かりの暗いテントに現われ、もし合衆国軍があとをつけて逮捕しようとしても準備があると伝えた。

テロリストは挑戦した。「連中がやろうとするかどうかは別にして、我々はここ10年間におけるアメリカ政府の低下とアメリカ兵士の弱体化を見てきた」

ビン・ラディンは、合衆国がイスラエルを支援しているがために、サウジアラビアの合衆国軍に対してジハードすなわち聖戦を行なうことを誓った。彼は中東の軍民問わずアメリカ人すべてに対する脅迫を広げた。

彼は述べた。「我々は、軍服を着ている者と市民を区別しない。彼らはすべてこのファトワ(宗教的命令)のターゲットだ……我々は、イスラム教徒、イスラム教徒の女性と子供から悪を遠ざけるためのこのような処罰を用いなければならない」。

合衆国国務省は、ビン・ラディンをイスラム過激派の主要な世界的支援者と認定している。彼は、サウジアラビアにおける二つのテロ爆破事件の主要な出資者であると信じられている。

テロリストは述べた。「われわれはアメリカのための黒き日を予言する」。

合衆国国家安全保障アドバイザーのサンディ・バーガー(Sandy Berger)はABC Newsのレポートの中でこう述べた。「オサマ・ビン・ラディンは世界で最も危険な無国籍テロリストだ」。

 

ERRI DAILY INTELLIGENCE REPORT-ERRI Risk Assessment Services――1998年6月16日木曜日 Vol.4 -167 より

合衆国国務省ニュース

北アフリカ〜中東〜南アジア

ワシントン(EmergencyNet News)――6月12日、合衆国国務省は中東と南アジアに関する以下の公示を行なった。

「アメリカ報道機関との最近のインタビューで、テロリスト財政家オサマ・ビン・ラディンは合衆国に対する脅迫を繰り返した。アメリカ人に関する明白な言葉の中で、彼は軍人と民間人の区別をつけない――どちらのグループもターゲットだと述べた。5月26日の記者会見で、ビン・ラディンは数種類のテロ活動が来たる数週間のうちに実行可能であるとほのめかした。合衆国は、ペルシャ湾のアメリカ人に対する攻撃計画を示す別の資料の情報を受け取り続けている(アラビア湾という情報もある)。我々はこれらの脅迫を真剣に受け取り、合衆国は中東と南アジアの合衆国政府施設への警備を強化している。

それゆえ、国務省は、この地域のアメリカ人に、高度な用心・警戒を行ない、警備の自覚を高めて弱点を減らすための適切な手段をとることが有益だと信じている。アメリカ人は、控えめな姿勢をとるべきであり、可能性のある地域への旅行を避け、必要な旅行すべての経路と時間を変更し、見慣れないところからの手紙を疑わしいものとみなすべきである。

 この公示は、6月2日の中東と南アジアに関する公示に代わるものであり、1998年8月31日に満了する。

 

HOME > Terro

【テロリズム】国際テロリズム テロ組織の類型
【対テロ】反テロイニシアチブ演説
【テロ組織】海外テロ組織1999年 詳細 オサマ・ビン・ラディン
【対テロ組織】日本SAT SIT SSTアジア・オセアニア 中東・アフリカ イギリス ドイツ フランス イタリア オランダ スペイン その他の欧州諸国 ロシア旧KGB系 ロシア内務省系 アメリカ合衆国 南北アメリカ諸国

オサマ・ビン・ラディン特集
■アメリカ大使館テロへの報復ミサイル攻撃
【経緯】・カウントダウン復讐憤る中東エリツィンヨーロッパ
【公式発表】・クリントン大統領国防長官と統合参謀本部議長国民への演説
【疑惑】・タイミング動機情報の混乱
【オサマ・ビン・ラディン】・第1の標的CIAの関わり
【化学兵器工場?】・薬品工場隠そうとしないクリントンは知っていたVXガス
【アフガニスタン】 ・新しい戦争ミサイル
■オサマ・ビン・ラディン
【アメリカ脅迫】・脅迫時間があるか?98年2月の「ファトワ」全文
【ABC独占インタビュー】・会いにいくインタビュープロフィール事件一覧米軍基地
【評論】・富+過激論
叛乱オンライン